面接対策をしたか・しないかで
合格する確率は50%以上も違う!?

「面接で内定を取るためにはどうしたら良いのか?」

これは、今まで数えきれないほど受けてきた質問です。これを話せば「絶対内定!」という成功法則はありません。しかし、失敗する確率を低くすることは十分に可能です。

多くの転職希望者の方は、面接対策が不十分です。その結果、面接を通過できていないといえます。面接対策を十二分に行うことによって、面接の合否が50%以上変わってきます。これは一時期、私自身がデータをとっていたことからも明らかです。面接対策を完全に行ったときには、何もしていないときよりも合格する確率は50%近く向上します。

当時私は、徹底的に面接を究めてみようと追求していましたので、転職希望の方の表情から動作、発言内容まで細かく観察し、もっとどうすれば良いのかを細部にわたって研究しました。アメリカのホームドラマに『ライ・トゥー・ミー~真実は嘘を暴く~』というものがあります。専門家が犯罪者を見抜くために微かな表情を観察するというものです。このドラマを見たときに、私も同じようなことをやっていたんだなと感じたくらいです。

その後、自分のやってきたことを振り返る機会があり、転職希望の方にとって大事なのは「内定を取ること」ではなく、あくまでも転職後のビジネス人生を充実させることだと気がつきました。そう考えると、受からない企業にギリギリ受かることの意味は、どれほどのものなのだろうかと反省するようになり、今では内定をギリギリとるための対策をすることは一切やめています。

とは言いながら、多くの人材紹介会社が面接対策を施すようになっており、自分の力を十分に発揮することなく、相対比較で落ちてしまう方が増えているのも事実です。そこで私からいえることは、完全な嘘やでっちあげはそもそも相手にばれますし、通用しないということ。そして、一定の準備をせずに面接をすれば、多くの方はイマイチな結果になってしまうということです。それだけ面接、採用の現場がシビアになってきていると感じます。

では、面接の場ではどんな質問をされることになるのでしょうか?多くの企業が面接で聞く質問は、自己紹介、転職理由、志望動機、仕事上の強み(成功体験)、弱み(失敗体験)、将来のキャリアビジョン、年収、希望年収、転職時期です。

成功するための面接対策というよりは、やはり失敗事例から学ぶことが大事です。そこで今回は、失敗をしている人が多い事例をご紹介していきましょう。

1、3分以上の「自己紹介」は飽きられる

話が長いとNGです。相手の方の顔や表情を見ながら話しましょう。3分以上話すと、まず飽きられると思います。稀にいくら話をしても面白い方がいます。このような方であれば別かもしれませんが、ほとんどの自己紹介は退屈です。1分程度でも問題ありません。もっと話すことを促されたら、そのときは長めに話をすれば良いと思います。

また最初の自己紹介の声が小さいと、さらに言えば挨拶が小さいと全体的に声が小さくなります。小さい声の方は自信がなく感じられます。挨拶は大きくはっきりするようにしましょう。

笑顔や笑みがまったくない方は、腹の内が読めない方だと思われます。自己紹介のときは緊張していても、面接全体のなかでどこか笑顔を出すようなタイミングをつくる必要があります。

2、御社がNo.1だから…という「志望動機」は嫌われる

一番多いにもかかわらず、非常に残念ともいえる志望動機があります。それは「御社がNo.1だから」「御社が有名だから」という理由です。この言葉の背景に深い意味や考えを持っている方は別なのですが、多くは単に安定してそうだから、強い会社にのっかりたいと思っているという人です。これは大手企業がもっとも嫌う志望動機です。

大手、一流企業こそストイックに物事を考えており、危機意識を持っています。No.1だからこそ、さらなる発展のために覚悟を持って仕事をしてくれる方や、新卒入社の良い意味で刺激を与えてくれる方が欲しいわけです。業界の魅力、会社の魅力、仕事の魅力など少なくとも3点ぐらいは志望動機のポイントを整理しておく必要があります。

3、「仕事上の強み」は具体的にわかりやすく

自分の仕事上での強みについても3つ程度は用意をしておきましょう。中途採用ですから、実例が回答できないといけません。「交渉力がある」といってもこれだけではわかりませんので、「具体的な実例はありませんか?」と切り返されたときに、他人とは違う何かや、特別な工夫を話す必要があります。他人と同じであればその方を採用する必要はありません。

奇をてらった特別なことをやったという体験を話す必要はありませんが、事例を詳細にわかりやすく話す必要があります。正直なところ、多くの方には練習や訓練が必要です。頭で考えて、文章にして、話すという3つのステップを行うことをおすすめします。

コミュニケーション力に自信のある営業の方に限って案外、自分は大丈夫だと思って準備をしない方がいます。自分自身を売り込むのと商品を売り込むのは似ているようで実は似ていません。また、商品説明は自由自在でも自分のことになるとうまく話せない方がいます。だからこそ準備、練習が大事になります。

4、「弱みは弱み」という認識を持っているか

たまに弱みがないという方がいます。それは分析不足です。必ず誰にでもあるはずです。厳しい指摘を友人からフィードバックしてもらいましょう。次に、「弱みは強みの裏返しでもあり」といった切り返しトークをする方がいます。これは面接対策本の弊害と私は見ています。某有名な本の新卒面接対策にそう記載されているので、癖になっているのかもしれません。私自身は、弱みは弱みだと考えており、その自己認識をしっかり持っていただいているかどうかを見たいと思っています。

土壇場に強い方は、準備が苦手なのかもしれませんし、仕事上の危機管理やリスクヘッジ能力の高い方は、慎重過ぎたり、自分の意思や責任を持って仕事を進めることを苦手としているかもしれません。それはあくまで会話のなかで、わかったり感じたりすることです。弱みは弱みとして伝え、それに対してどう気をつけているのか?と聞き返されればその対応策をお話しすれば良いと思います。

5、不透明な時代にも必要な「将来のキャリアビジョン」

さて、この質問ですが、実は自分自身、この質問に答えるのは非常に難しくなってきたと感じています。理由としては、これだけ先の見えない日本社会のなかで、何歳までに○○になりたいといったことを具体的には話し難いからです。それでもゼネラリストとして昇進をしていき、マネジメントやボードメンバーになっていきたいのか、スペシャリストとして専門分野を確立し、その上でナレッジをシェアしていきたいのか、どちらを志向しているかくらいは言えると思います。

また、将来独立したいという方からは独立したいと言っても良いですか?と質問を受けることがあります。古い体質の会社からすると、独立したい人を採用するメリットはないだろうと思われるかと思います。ベンチャーや成長企業については、その一定の理解はあります。ただ、はき違えないでいただきたいのは、会社を踏み台にして、ステップアップをしていきたいという志向の方を採用したい会社はほぼありません。事業責任者になりたいというように具体的なその会社での目標を口に出して言ったほうが良いと思われます。

6、「年収、希望年収」の現実感が評価に関わる

現在の年収については、額面で回答しましょう。たまに手取りで回答される方がいますが、年収とは一般的には額面を指します。また残業や住宅手当等がある場合は、その点も具体的に回答してください。かなりの転職希望者の方が、ご自分の年収や諸条件を正確に数字で回答できません。この点は「この人大丈夫か?」と思われる要因となります。すぐに調べましょう。

また希望年収については、外資系の企業の場合は、高く話をして問題ありませんが、日本企業の場合は、希望年収の現実感によって評価が変わります。業界を変える、職種を変える転職を希望しているにもかかわらず、年収アップを希望する場合は、ヘッドハンティングされているケースを除けば、納得させるだけの特別な理由や根拠が必要です。また言い方を変えて、希望年収と希望最低年収ということで幅を持たせるようにするという手もあります。

7、「転職時期」は内定から約45日が妥当

転職時期の目安ですが、内定から45日ぐらいが妥当です。月中で内定したら、翌々月の初めに転職というイメージです。2ヵ月以上先ですと、会社の状況も変化する可能性があるので、会社だけではなく、転職希望の方にとってリスク要因になります。3ヵ月先以上の転職を希望する場合は、役員クラスの方ならありえますが、一般的には、なかなか受け入れ難いと理解していただく必要があります。このように転職時期についてあまり企業側の視点に立って考えられない方は、この点自体が合否や評価に多少影響することがあります。

以上面接で留意していただきたい点について述べさせていただきました。読者のみなさんには、ベストな状態でぜひ面接をしていただきたいと思っております。同じ会社には2度受けることができないケースがほとんどです。後悔のない転職、面接をぜひお願いいたします。